今年の夏は、例年になく気温が高く、ここ余市でも連日の30℃超えでした。「暑いですね」が毎日のあいさつの始まりで、道外からお客さまを迎える度に「涼しいと思って北海道に来たら、東京と変わらないですね。」と言われたり…本当に、暑い夏でした。
熱中症のニュースや注意喚起の言葉が頻繁に流れ、北海道でも小学生が体育の授業後に熱中症で亡くなるという痛ましい事故もありました。
水分補給というと、「水」を飲む、と真っ先にイメージされる方が多いと思います。水分補給をするためには、まず「水」を飲む、確かに間違いありません。
ただ、熱中症を予防するためには、単純に「水」だけ補給すれば良いわけではありません。熱中症は、体温が上昇することで脱水になったり、体内のナトリウムやカリウム等電解質のバランスが崩れることで発症します。高齢の方は自覚症状がなくても熱中症になる場合もあります。
では、熱中症を予防するために、何を飲めば良いのでしょうか?
一番のおすすめは、「経口補水液」といわれるものです。最近は、薬局だけでなく、スーパーやコンビニでも取り扱いがあります。病院で点滴してもらう薬に近いバランスで体に必要な水分と電解質を「飲むこと」で摂取できます。エリサポでも、社員の熱中症対策としてこの夏は「OS-1」を常備していました。
ポカリスエットやアクエリアスなどのスポーツドリンクも熱中症の予防には有効ですが、経口補水液と比べると糖分が多く、体重が気になる方や糖尿病のある方は注意が必要です。
冷たい味噌汁も水分と塩分が補給でき、体を冷やす効果があるので有効と言われています。
麦茶は、そのままでは塩分が足りないので、ちょっとお塩を足した麦茶を高齢者施設で夏場は出しているという話を聞いたこともあります。
コーヒー、紅茶などカフェインを含む飲み物やアルコール類は利尿作用があり、脱水にやりやすくなるので注意が必要です。
また、ジュース類も飲み過ぎると糖尿病になるのであまりおすすめできません。
余談ですが、熱中症予防に良い食べ物には、梅干しとスイカがあります。梅干しは塩分と電解質(ミネラル)を含みますし、スイカは90%が水分でカリウムを豊富に含み、塩をかけて食べると塩分も補給でき、腎臓に良いと言われます。(ただし、腎臓の機能が悪い方にはスイカは「悪い」ものになるので注意が必要です。)意外なところでは、バナナ。スイカ同様、カリウムが豊富で、塩をかけて食べると塩分補給になり、熱中症予防に良いそうです。(塩バナナを食べたことがないので個人的におすすめはできませんが…)
涼しい北海道も年々暑い夏が増えてきました。皆さまも体調管理にお気をつけくださいませ。
ブログ記者 沼佐 有紀子